平成28年度 文化庁 文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業
統一山形誕生140年 絵画と写真にみる山形の近代
明治9(1876)年8月21日に山形県・置賜県・鶴岡県が統合して現在の山形県が誕生し、今年140年を迎えます。
初代県令となった三島通庸(1835-1888)は、産業や土木、公共施設の開発事業ほか、教育・医療分野においても整備を推し進め、現在の山形県の基礎を築きました。
三島県令が成し遂げた県土の近代化の姿は、西洋の最新技術として明治時代にもたらされた写真や油彩画で記録されました。近代化する山形の姿を記録した人物として、山形市に東北初の写真館を開業し、三島の御用写真師として活躍した菊地新学(1832-1915)、そして日本における洋画の開拓者・高橋由一(1828-1894)が知られています。本展では県内所蔵館の協力を得て、新学や由一による写真、絵画、版画など約240点を一挙公開します。これら「近代化」のイメージを通じて、多様な視点から山形県の原点を振り返る機会となれば幸いです。
主な展示作品
■高橋由一
《山形市街図》 山形県蔵
《山形県・福島県・栃木県道路写生帖》 山形県 55点 山形県立図書館
《山形県景観画集》 53点 山形美術館
《鮭》 山形美術館寄託
《寒河江市隠像》 山形美術館寄託
■菊地新学
《県庁前通り》 山形市郷土館蔵
《山形県写真帖》 85点 山形県立図書館
■菅原白龍
《栗子峠写生画帖》 山形美術館
■長谷川竹葉
《山形県新築之図》《山形県下名所図会》《山形県下眼鏡橋之真景》すべて 山形美術館
会期・会場 | 2016/10/14日(金)〜10/30(日) 山形美術館2階 第3展示室 |
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開館時間 | 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 10/24(月) |
入場料 | 一般 800円、高大生 600円、小中生 400円 同時開催の「場所と記憶」展と統一料金 「東北文化の日」の一環として土曜日と10/30(日)は中学生以下無料 20名以上の団体は各2割引、身障者手帳をお持ちの方と付添者1名は半額 |
主催 | 山形新聞・山形放送、山形美術館、山形県 |
共催 | 公益財団法人山形県生涯学習文化財団 |
後援 | 山形市 |
協力 | 山形大学人文学部附属映像文化研究所 |
高橋由一《山形市街図》 山形県
菊地新学《県庁前通り》 山形市郷土館
菊地新学「南置賜郡苅安隧道西口」《山形県写真帖》 山形県立図書館
高橋由一「南置賜郡苅安新道隧道」《山形県景観画集》 山形美術館
高橋由一「南置賜郡万世新道ノ内字苅安隧道西口ノ図」 山形県立図書館
高橋由一《鮭》 山形美術館寄託
長谷川竹葉《山形県新築之図》 山形美術館
関連イベント
【シンポジウム】「近代都市の相貌 ― 明治山形の写真・絵画・建築」
2016年10月16日(日)13:00〜17:00
場所:山形大学人文学部103教室 (山形市小白川町1丁目4-12)
主催:山形大学人文学部附属映像文化研究所
基調講演:小林俊介 (山形大学地域教育文化学部教授)
「“可視化”された近代山形:高橋由一・源吉の絵画/菊地新学・清、照井正太郎の写真」
パネリスト:岡塚章子 (東京都江戸東京博物館)、松隈章 (竹中工務店設計本部設計企画部)
お問い合わせ先:Tel. 023-628-4203 E-mail. jisoumu@jm.kj.yamagata-u.ac.jp
【ギャラリートーク】
2016年10月30日(日)14:00〜
協力:山形大学大学院地域教育文化研究科